ガーランド-1

リシャール



彼女と知り合ったのは、お互いが一次職に就いて間もない頃だった。
弓を射るための修行よりも、敵からの攻撃を避ける事を優先的に修行していた彼女と。呪文を覚える事に必死で、攻撃に耐えるとか避けるなんて事には頭の回らなかった僕。
僕達は、利害が一致していた。
ある程度避けられるけれど、殲滅に時間のかかる彼女。
一撃必殺の魔法は扱えるけれど、敵からの攻撃に対しての防御が無いに等しい僕。
たった一匹の魔物に手こずっていた彼女と、倒しきれなかった魔物に殺されかけていた僕。
名前も知らなかったのに、目の端に映るから。お互いがちょっとづつ相手の手助けをし始めて、それから、二人でパーティーを組んで狩りをする事にした。
彼女が得物に一撃を加えて、それから僕が詠唱を始める。
身軽な彼女はそのまま魔物から逃げつつ僕の周りを回って、僕の魔法だけで倒せなかった時は攻撃にも回る。
僕達は良いコンビで、狩りの相方から恋人に変わるのには、そんなに時間はかからなかった。
毎日が楽しかったし、一緒に経験を積んで強くなっていけるのは嬉しかった。
僕達の関係は穏やかで、たまに喧嘩もしたけれど、取り返しのつかないような喧嘩はした事がなかった。
穏やか過ぎて、気が付けば随分長い付き合いになっていた。
そこのいるのが当たり前のように。
空気のように水のように、大切な人。
慣れきった関係の中で。お互いが安心できる存在でありながら、異性とは違う感覚になっている事に気が付いたのは、付き合い始めて5年が経とうという頃だった。
彼女は僕にとって、頼りになる姉でありそそっかしくて危なっかしい妹になり。
僕は彼女にとって、穏やかな兄であり頼りない弟になった。
僕達は話し合って、それでも大切な存在に変わりは無い。と、お互いの意見は一致した。
恋人から血の繋がらないけれど仲の良い兄弟となって、僕達は行動を共にしていた。
正直、結婚を考えていた頃もある。
二次職になれたら求婚しようとも思っていた。
実際に二次職になる頃には、もう姉や妹のようにしか思えなくなっていたけれど。
時々、出会った頃や彼女に恋心を抱いて悩んでいた頃を思い出して、少し切ない気持ちになったけれど。それはもう、遠い思い出のような物だ。
お転婆なアーチャーの少女は、ハンターになって綺麗な大人の女性になった。
いつかきっと、僕とは違うタイプの頼りになる男性に巡り会うんだろう。
そう思っていたけれど。

「あたし、もしかしたら口説かれてるのかもしれない」

あらためてそんな相談を彼女からされると、心穏やかでいられなくなるのは。
彼女に未練があるわけじゃなくて、大切な妹にどんな男が近付いているのかと、心配でたまらなくなる兄の心境なのだと思う。



「だからってそんな相談を俺に持ち込むのはお門違いもいいところだ」
目の前にいるアサシンは思い切り仏頂面をして言った。
僕と彼女はいつも二人で行動していただけに、友人は少なかった。
恋人から気心の知れた相方に戻った時、もっと多くの人と知り合って、もっとたくさんの場所に行こうと、二人でよく臨時の冒険仲間を募集をしていた。
今、目の前にいるアサシンはその時に知り合って、現在は僕の相方をしてくれている。
「レイヴンは気にならない?相手がどんな男だとか…」
「アイラがどこの誰と付き合おうが、アイラの自由だろ。お前もいつまでも乳離れしない子供じゃないんだからほっとけよ」
レイヴンの言葉に、僕はむっとなった。
ここのところは僕と組んでいるからアイラとは会っていないようだけど、それでも半年くらいはアイラと僕と三人で狩りに行っていたのだ。
僕がアイラを特別に、家族として特別に思っている事は、彼もよく知っている。それに三人でいた時は、僕よりもむしろアイラと気があっているようだったんだから、もう少し心配するのに付き合ってくれたって良いのに。
「だって心配じゃないか、つまらない変な男に引っかかったりしないかとか…」
「それこそいらない心配だろ。アイラだって子供じゃないし、それこそお前よりも大人だ」
第三者というのはこうも冷静なのかと。
たしかにアイラの方が僕よりも大人なのかもしれないし、それは事実かもしれないけど。
「それでもやっぱり心配じゃないか〜」
「………だから、結局なんなんだよ」
「どんな人か見に行かない?」
僕の心配ぶりに呆れていたレイヴンは、とうとう溜息をついた。



初めて会ったとき僕はまだ16歳で、彼女は15歳だった。
彼女の16歳の誕生日に、プレゼントと一緒に告白して、受け入れてもらって。それから5年。
僕は良いとしても、女の子の5年間を拘束していた事実に、申し訳なさを感じる。
10代の、たぶん一番輝いている時期を、すべて僕が独占してしまった。
5年という年月を、僕のために使ってくれた彼女に対する、変な責任感と、奇妙な罪悪感。
だからと言う訳じゃないけれど、彼女の恋人になる人は、しっかりしていて、何よりも彼女を大切にしてくれる人でないと僕は許せない。
もう彼女に対して恋は出来ないけれど、誰よりも幸せになって欲しいと願っている大切な人だ。
「って言うかなぁ、ほっといたってそのうちアイラが紹介してくれるんじゃないのか?」
「その時にはもう付き合っていて、そのうえ相手がどうしようもない男だったら手遅れじゃないか!」
プロンテラの雑踏の中を歩く僕の後ろを、多分あきれた顔でレイヴンが付いてきている。
何週間か前から、アイラは一人で冒険仲間を探しに行っていた。
募集を立てている人たちに混ぜてもらう事もあるし、自分で募集する事もあったそうだ。
アイラを口説いているかもしれない男も、多分そこで知り合ったんだろう。
たしか、ここしばらくは半固定のパーティーで狩りに行っていると言っていた。
それぞれ用事のある人間は参加しないから、毎回メンバーは少しずつ違うらしいけど。全員が揃えば結構な大所帯になるそうだ。
いつも準備を済ませてから、プロンテラを出て南門の横で待ち合わせてから出かけるらしい。
レイヴンに会っていたから少し遅れたけど、上手くすれば彼女達が出かける前に見つけられるかもしれない。
途中、心魅かれる露店があったりはしたけど。僕はわき目も振らず南門を目指した。
大通りは門のギリギリの所まで露店が並んで、行きかう人ごみでごったがえしている。カプラさんや案内要員さんも埋もれるほどの人の波を抜けて、門を出ると門番の詰め所の影に隠れた。
「………なにやってんだよ」
すぐ後ろでやっぱり呆れたレイヴンの声がする。
「こっちの方が待ち合わせ場所だって言ってたから隠れてるんだ」
「……そこまで丸まってたら見えないんじゃないか?」
「だって見つかったらばつが悪いじゃないか……」
そうしてまたレイヴンの溜息が聞こえた。
自分でもじゅうぶん間抜けだな、とは思っているよ。
アイラに見つからないように、どうやってこっちから探そうかと考えていると、レイヴンがひょいと身を乗り出した。
「あぁっ、見つかるっ、隠れてっ」
「隠れる事に関しちゃ、俺はあんたより上だ」
そう言ったとたんにレイヴンの姿が消えた。
伸ばしかけていた手が空を切る。そこにいたはずの場所には、もういないらしい。クローキングで移動していったんだろう。
いつもならサイトでも唱えて邪魔したりして遊ぶんだけど、今それをやるのは無駄以外の何ものでも無い気がしたので大人しくしておくことにした。
姿を隠すって事は、きっと様子を見に行ってくれるということだろう。
僕はその場で、詰め所の柱にもたれかかりながら座り込んだ。
プロンテラは街中も人で賑わっているけれど、街から出ても人が多い。
特にこの南門の前はギルドの勧誘をしている人や、冒険仲間を募っている人たちがいつもたくさんいる。その合間を縫うように、冒険者の道に入ったばかりのようなノービスが駆け抜けて行った。
時折、ポリンやルナティックが人ごみに紛れ込む。足元でうろうろしているモンスターも、明るい日差しの中ではのどかな風景の一部のようだった。
そこかしこから雑談の談笑が聞こえてくる中で、僕はふと溜息をつく。
口説かれてるのかもしれない、と言っていた。
だから、彼女から好きになった訳じゃないと思う。
どんな人が、彼女を好きになったんだろう。
その人は、アイラを大切にしてくれる人だろうか。
懐かしいアーチャーの服を着た少女が、僕の横を通り過ぎて行った。
何かを探すように視線を彷徨わせながら、人々の中に消えていく。自分に合う臨時募集を探しているのかもしれないな。
後姿に、いつも僕の前を歩いていた彼女を思い出して。
日差しが、さっきよりも眩しくなった気がした。
「リシャール」
「うわっ」
頭上から突然レイヴンの声がして、思わず間抜けな声が出てしまった。
いつの間に戻ってきたのか、レイヴンが斜め後ろに立っていた。
「お、驚くじゃないか」
「ぼーっとしてるからだろ。……いたぞ、向こうに」
僕は立ち上がって、レイヴンが親指で指した背中の向こうを見た。



プロンテラという街を一歩出ると、そこには手付かずの自然が広がっている。
もう少し街道とか整備してくれれば、旅をする僕達が楽なのにと思うけれども、いつ魔物が襲い掛かるかわからない今の時代では、それを作るのは難しいのだろう。
街を巡る城壁に沿って、木に隠れるように歩きながら、今は整備されていなくて良かったと感謝している。
壁際の木立が少し開けている所に、数人の冒険者と、アイラが座って話しているのが見えた。
2〜3本手前の木に隠れて様子を伺う。アイラは僕に背を向けているので、気がつかれはしないだろう。
人数は全部で4人。アイラと、他にはプリーストとセージとナイト。その中で男はプリーストとナイトだった。
もしかしたら今日はいない、他の仲間なのかもしれなかったけれど。アイラを好きなら、毎日だって会いに来るに違いない。
きっとこの二人のどちらかだ。
プリーストは少し癖のある薄い青色の髪で、ちょっとひ弱そうに見えるけれど感じは良さそうだ。切れ長の目がきつそうな印象だけど、口元が優しい感じで僕的に高得点。
ナイトの方はどこかやんちゃそうな感じのする茶色い髪。プリーストはもしかしたら僕よりも年上かもしれないけど、ナイトの方は年下に見える。まだどことなく子供っぽい雰囲気の、良く動く丸い目をしている。
どちらも見た感じは良さそうな人たちだけど、できればプリーストさんの方であって欲しい。何となく立派そうだから。
アイラに言われた時に、もっとどんな人か聞いておけば良かった。あの時は僕も吃驚して、あまり詳しく聞けなかったから。
「………で、いつまで睨んでるつもりだ?」
「睨んでなんか…」
頭の後ろからレイヴンが言う。
ここまで来てどうすれば良いのか、僕にはわからなくなっていた。
いくら姉だとか妹みたいだとか言ったところで、アイラは他人なのだ。その恋愛や人生に口を挟む権利は僕には無い。と言うか、挟まれても困るだろう。
例えばアイラがもっと年下の少女だったら、保護者面して付き合う相手の吟味もできたかもしれない。ところが彼女はもう二十歳も過ぎた大人で、一人で狩りにも行ける立派なハンターなのだ。
一人で狩りに行けるという点では、僕よりもずっと大人だと言えるかもしれない。
そんな彼女に「保護者です」と言ってついて回るわけにもいかないだろう。
考えあぐねていると、隣を何かが通った。
と思ったらレイヴンの背中が見えた。
「ちょっ、レイ…」
止める間もなく彼はアイラたちの方へ歩いて行く。こちらを向いて座っていたナイトがレイヴンに気付いて、怪訝そうな顔をした。
それで気が付いたんだろう、アイラが振り向いたので思わず僕は隠れてしまった。
「あれ、レイヴン。どうしたの?」
「ちょっと散歩。そっちこそここで何してるんだ?」
「どこに行こうか、って、相談してたの」
僕は木陰でドキドキしながら声だけを聞いていた。
レイヴンの度胸に尊敬の念を抱きながら。
「散歩でこんな所を?」
知らない男の声がする。これはプリーストとナイトのどちらだろう。
門から離れたこの場所には人がいない。木々が入り組んで歩きにくいこんな所にやってくるのは、ポリンやルナティックを追いかけているノービスくらいのものだろう。
彼らがいぶかしんでもおかしくはなかった。
「昼寝に良いところ探しててさ、あっちは人が多すぎて寝てられないだろ」
ナイス言い訳だ、レイヴン。やっぱり尊敬するよ。
「午前中から昼寝しようとするほど暇なら、お兄さんも一緒に行かない?」
アイラとは違う女の子の声。さっき後姿の見えた亜麻色の長い髪をしたセージだろう。顔は見えなかったけど、少し低い声に落ち着いた雰囲気がうかがえる。
「俺が混ざっても良いのか?」
「どうぞどうぞ。あんまり効率とか考えて無いから、もしかしたら物足りないかもしれないけどね」
さっきとは違う男の声。何となく軽そうな感じ。
これがアイラに言い寄っていたら僕は嫌だ。
友人だ、とアイラがレイヴンを他の人に紹介している声が聞こえる。
このままどうか、相手がどんな人間なのか調べてきてくれ、お願いだ。
そう心の中で祈っている時だった。
「リシャールも呼ぶか」
レイヴンがとんでもない事を言い出した。
「お仲間さん?」
「あぁ、俺の相方のウィザードで。元はアイラの相方だ。きっとどうせ奴も暇してる」
無責任だよ!レイヴン!!!
ウィズさんが来てくれるなら、ちょっと無茶なところに行けるかもね。とか。楽しそうに行き先の相談が始まっていた。

―――リシャール
「うわっ」

耳元で突然レイヴンの声がして、ピョコンと体が跳ねてしまった。
思わずあたりを見回す。
………よし、誰にも見られて無い。
耳打ちに吃驚する姿なんか間抜けすぎて誰にも見られたくないじゃないか。

―――聞いてたな?適当に準備して歩いてくるくらいの時間を計ってこっちに来いよ
「ちょっと待ってよ。僕が行ったりしたら…」
―――自分の目で確かめた方が安心なんじゃないのか?

それだけ言って耳打ちは途絶えてしまった。
あぁぁ、どうしよう。
でも逃げる訳にもいかないし、向こうでは僕は完璧に来る事になっていて、アイラが僕をちょっと間抜けだけど頼りになるとかあんまり嬉しくないような紹介の仕方をしてくれている。
でも、狩りに行くなら準備しないといけないし。プリーストがいるなら平気かもしれないけど、非常用に白ポーションと青ポーションと。あぁ、いけない。置いてきたとんがり帽子を取りに行かないと。
普段は初めて拾った頭装備の装飾用花を乗せている。アイラと一緒に倒したクリーミーから出たのに、似合うから、と言う理由で僕の物になった。
………だから間抜けだとか言われるのかな。



僕とアイラの関係を他人事として考えると、やっぱり非常識だと思わざるを得ない。
たとえば付き合いたいと思っている女の子が、いつまでも元の彼と仲良くしていたら、僕だって良い気はしないだろう。
しかも兄弟のような親密さでも赤の他人なのだ。兄弟の振りをしていても血のつながりが無い事はそのうち知られるだろうし、過去に恋人同士だった事もいずればれる。
僕とアイラが一緒にいれば、ただの友人で済まない間柄だという事は、おのずと回りに察知されるだろう。
二人で一緒に狩り仲間を募集していたとき、よく恋人同士か夫婦者かとからかわれたりした。そういうのじゃないと否定すると、僕達の雰囲気を見て兄弟や血縁だと思う人もいた。
それでも少し長い期間を共に行動すれば、それもおかしいと気が付くんだ。
レイヴンはそうだった。
しょっちゅう募集を立てていた僕達を覚えてくれて、そのうち街中で会っても声をかけてくれるようになった。
親しくなってから僕達に関して感じていた疑問や違和感を聞かれて、事情を説明したら驚いたのか呆れたのか、しばらく額を押さえていたものだ。
普通に考えたら、僕達は変なのかもしれない。
アイラが一人の女性として人生を歩むというなら、僕はあまり近くにいない方が良い。
僕が一緒にいると、彼女の新しい出会いの妨げにしかならない。
だから僕達は別々に行動する事にしたんだ。
それなのに、アイラの新しい恋が始まるかもしれない時に、僕が出て行ったらまずいんじゃないのかな……。
アークワンド(店売り)を片手にとぼとぼ歩いていても、あっさりさっくり目的地には着いてしまう。
それでも考え事をしながら歩いていたからか、アイラたちのいる所から離れた木の間をふらふら歩いていて、僕を見つけてくれたアイラに声を掛けられなかったら通り過ぎていただろう。
「わかりにくい場所でごめんね、迎えに行けばよかったかな」
この場所を僕は知らない事になっているから、ぼんやり歩いて迷いかけていたのはかえって好都合だったかもしれない。
「ううん、遅れてごめん。……えーと、はじめまして。ウィザードのリシャールです」
僕は帽子を手にとって一礼した。なるべくきちんと振舞わなければと思うのもお兄ちゃんの心境なんだろうか。
「はじめまして、支援プリーストのデニスです」
立ち上がって挨拶をしてくれているけど、なんとなく一歩引いているような気がするのは僕が警戒しすぎているせいだろうか。
低い声色は落ち着いていて、軽そうに聞こえた方の声はナイトの方だったとわかる。
ますますもってアイラを好きになってくれたのがプリーストさんの方であって欲しいと願わずにいられない。
他の二人も順番に自己紹介をしてくれた。
ナイトはディシオ、セージはフェリスタさんと言うらしい。
らしい、と言うのは。冒険者をやっているとたまに本名で無い人に会ったりするからだ。
ちなみにレイヴン(鴉)は絶対に偽名だと信じている。
とりあえず座った方が良いかと思って、アイラのそばに行くのもなんだからレイヴンの隣に移動した。
どうやら行き先はもう決めていたらしく、クァグマイヤとストームガストを取っているかと確認された。
その二つを聞かれたので未だ未踏のノーグロードにでも連れて行かれるのかと思ったけど、そうじゃなくて時計塔へ行くと言われてほっとした。
アルデバランまではプリースト、デニスさんのポータル。
少し雑談を交わしただけで移動になったけど、ちょっと楽しそうな人たちだったのと、久しぶりの大人数の狩りに少しわくわくして目的を忘れそうだ。
デニスさんとディシオさんをちゃんと良く見ておかないと。
まだアイラと付き合うと決まった訳じゃないけど、何か問題のある人だったりしたら、僕が全力で阻止せねば。



アルデバランはマジウィズの聖地。
いつだったか誰かにそんな事を言われた。
その証拠かどうか、運が良いと緑色の生地に黄色い星模様の入ったとんがり帽子装備のマジシャンとウィザードが、4列縦隊を組んでいるのをカプラさんの近くで見る事が出来る。
そうでなくても普通にマジシャンやウィザードの多い時計塔の前は何となく落ち着くんだけど。
「この人数で支援はきつくないか?」
カプラさんの倉庫で一応最後の点検をしていると、レイヴンがデニスさんに話しかけていた。
「あるていど手抜きはさせてもらうかもしれないけど、まぁ、大丈夫だと思うよ。リシャールさんがヒールクリップ持ってるって言うし、もしもの場合はお願いするよ」
話がこっちに来たので僕は頷いて見せた。
ヒールクリップはまだアイラと二人だけで狩りをしていた頃、頑張って貯金をして買った物だ。アイラはモッキングマフラーを、僕はヒールクリップを。それが僕達の5年間の財産だ。
………少ないとか言わないで欲しい。それ以外にもそこそこ装備は揃えているけど、この二つが一番高かったんだ。
僕とレイヴンは二人だけで組んでいたパーティーを解散させて、デニスさんたちのパーティーに入れてもらった。
どうやらデニスさんがパーティーリーダーらしい。
新しく手元に現れた繋がりの証に目をやると、不在の人たちと僕達を含めて10人近い名前が現れていた。
全員揃う事はあるんだろうか?
塔に足を踏み入れると、移動速度と攻撃速度を速める呪文に包まれる。この感覚も久しぶり。
そこかしこでファイアーウォールを張るマジシャンとすれ違いながら、僕達は真っ直ぐに4階を目指した。
時計塔にはレイヴンと何度か来ている。3階でもどうにかこうにか死線をさまよいながら狩る羽目になるので、4階なんかとんでもないけど二人だけで行ける場所じゃなかった。
僕の魔力はそこそこ高くなったけど、どうしてもつんのめるような詠唱しかできないから、魔法が完成する前にレイヴンが死にそうになるんだ。
だから、これが初めてになる。
おかげで地上4階の鍵も地下4階の鍵も無駄に倉庫にたまっていたから、鍵を恵んでもらう必要がなかったのは良いのか悪いのか。
「ここってオーガトゥースだっけ?」
「エクスキュージョナーだよ。ま、出くわしてもこれだけ人数いれば倒せるかもね」
道すがらディシオさんとデニスさんの話を聞く。そうか、4階は魔剣が出るんだな。
魔剣といえばゲフェンダンジョンで何度殺された事だろう……。
と言うか、4階の魔物には何が効くんだっけ。QMとSGだけで良いのかな。
久しぶりに、攻撃の要だから頑張ってとか言われて、僕は緊張していた。
4階に着けば、すでに狩りを始めている幾つかのパーティーとすれ違いつつ、プリーストが高らかに唱える支援魔法の詠唱を聞きながら狩りの始まりだ。
ナイトのディシオはアイラと同じく回避重視らしく、ハイスピードポーションの効果もあいまって剣を繰り出す速度が速い。それに比べて二刀使いであるレイヴンの攻撃速度は遅かったけど、攻撃力を考えたら良い勝負だ。
ちょっとだけ僕も気分が良い。
矢を射るアイラの姿を見るのも久しぶりで、何となく嬉しい気持ちでストームガストの詠唱を始めた。
アイラたち4人は日ごろから組んでいるだけあって、息も合っているだろうけど。そこに加わった僕達は少し戸惑った。
でもそれは最初だけで、自分の役割は一つしかないのだから迷う必要も無い。
そのうちストームガストを唱えると、デニスさんやフェリスタさんまでがモンスターを殴って魔法の範囲内に引っ張ってくるようになった。
フェリスタさんはどうやら耐久力を上げているらしくて、多少叩かれたくらいならケロっとしていた。殴られながらでも僕のSGの後にライトニングボルトの詠唱を始めている。
フェンクリップか、……羨ましい。
この中で、僕が一番防御が弱いようだ。
ディシオさんやレイヴンやアイラがよってたかって僕に向かってくるオウルディークを攻撃してくれる。フェリスタさんが慌ててアラームにフロストダイバーを掛けてくれたりして、少し申し訳ない。
フェンクリップは欲しいんだけど、なかなか貯金が貯まらないんだ…。
他の皆と違って、僕はあまり動く必要は無い。
そもそも詠唱を始めれば精神集中で移動する事もできないから、慣れて落ち着いてくれば少しは周りを観察する事も出来た。
当初の目的、誰がアイラを好きなのか見極めないと。
とは言っても、戦闘が始まれば混戦。軽い休憩の間も、二人のどちらかがアイラに特別何かをしたりする事はなかった。
デニスさんは全員のまとめ役っぽく、ディシオさんは気のあう狩り仲間らしく。僕達に対しても前から仲間同士だったように接してくれた。
幸いにしてエクスキュージョナーにも会わず、エルダーは姿を見かけただけで一目散に逃げて。数でかかればオウルデュークも怖い事は無く。クロックやアラームと時折湧くウィスパーも全部たいらげて今日の狩りは終わった。
塔を出ればすでに昼を過ぎて日は傾きかけていて、ずいぶん長く狩りを続けていたのを知る。どうりでお腹がすくわけだ。
デニスさんがシルクハットが欲しかったな、とか言いながらプロンテラへのポータルを開き、僕達は首都へと戻ってきた。
フェリスタさんの知り合いというブラックスミスに代売りを頼んでいる間、楽しい狩りだったと話していた僕はふと視線を感じた。
だけど、振り向いても誰とも視線は合わなかった。気のせいかなと思いつつ、分け前は結構な金額だったので今日は良い日だと思ったりした。
それぞれみんな違うギルドに所属しているらしく、また今度と言って立ち去って行く。後には僕とレイヴンとアイラ、そしてデニスさんが残った。
「今日はありがとう。やっぱりウィザードがいてくれると安心感が違うよ」
もの凄く爽やかな笑顔でそんな事を言われると恐縮してしまう。
「いえ、僕もまだまだ修行中だし。……覚えた魔法が役に立つ場所で良かったです」
「いやいや、足止め系の術はほぼ網羅してるって聞いてたからね。それをあてにして4階まで行こうってなったんだよ」
足止め系……。
そう、僕はマジシャン時代はファイアーウォールを、ウィザードになってからは真っ先にクァグマイヤと続いてストームガストを覚えた。
おかげで大変中途半端な全色魔法使いになっている。
いっそ今からフロストダイバーとアイスウォールも覚えて、足止め系を極めてやろうか。
………ただの氷ウィザードになりそうだから止めておこう。
気が付けばアイラとレイヴンは近くの露店を眺めに行っていて、僕はデニスさんと取り残されていた。
せっかく違和感無く知り合えたんだから、ちょっとくらいかまをかけてみようか。
「あの、アイラがいつもお世話になって…。て、えーと。相方暦が長かったんで…」
「お兄さんみたいな人がいるって聞いてたんで、最初はレイヴンさんかと思ったけど。リシャールさんの事だったんだね」
えええええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇ-ぇ-ぇ-
何だか後出しのジャンケンで負けた気分だ。どこまで僕達の事を聞いているのか知らないけど、そこまでわかってるなら良いや。
「あぁ、はい。アイラのこと、これからもよろしくお願いします。それから、僕の事はさん付けしなくて良いですから」
「それじゃ、俺の事もデニスでお願いするよ」
やっぱりこの人かもしれない。眩しい笑顔にちょっと後光がさしている気がした。もちろん気のせいだけど。
「最初聞いた時はどんな人かと思って不安だったけど、アイラが慕っている人だもんな。悪い人のわけが無いか」
僕はどんな風に言われていたんだろう……。
「あぁ、俺はこんな職業だけど偏見は無いから」
「はい?」
「レイヴンさんだろ?俺達に気を使わなくても良いからさ」
「……………何の事でしょう?」
何となく、嫌な汗が背中をつたった。
「相方じゃなくて恋人なんでしょ?気を使って相方の振りなんかしなくても良いよ」
僕はその場で凍りついた。



「ひどいよアイラ!」
言葉を失って固まっている僕を、丁度よく戻ってきたアイラとレイヴンが下宿まで運んでくれた。
寛容な笑顔で見送ってくれた爽やかなデニスの顔が忘れられない。
少し広めの下宿の居間で、くつろいでいるアイラとレイヴンを前に僕一人だけがうろうろ歩き回っていた。
「なんで、なんで僕がホモになるんだよ!」
「ごめんね、反省はしてるの」
申し訳なさそうにしながら、でも口元が笑いを堪えているよアイラ。
「どうして、なんで…」
「だって、どう言ったら良いかわからなかったんだもん。お兄さんみたい、って言ったって。ものすごーく仲が良いって言ったら、敬遠されちゃうかと思ったし」
それを言われると、確かにそうとしか言いようが無いと言うか。
結局、アイラを好きらしくてそれなりに告白もしてくれたのはデニスなのだそうだ。
アイラの方も彼を良いな、と思う節があるらしく。僕の事は何度か軽く話したらしいけど、どういう間柄と説明すれば良いかわからなくなってこういう事になったらしい。
「リシャールが男好きって事にすれば、べったりしてても警戒されないじゃない?」
「だからって僕をホモにするなんてあんまりだ…」
僕だって一応は健康な成年男子だ。男になんか興味ないし、もちろん女の子の方が好きに決まってる。
「もしこのままアイラがデニスと結婚するとかになったら、僕は一生彼の前でホモで過ごさなきゃならなくなるじゃないかぁぁぁぁ」
「途中で趣旨換えした事にすれば良いじゃない」
そんなあっさり言うし。
「おまけに何かすごい勘違いされてるし…」
僕はがっくりと床に膝をついた。
レイヴンが恋人って何だよ。いくらアイラと別れてから女の子に縁が無くたって、男になんか走るもんか。
「俺はあんたがそういう趣味でも気にしないぞ」
「そんな趣味は無いーーーーーーーー!!!!!」
ニヤニヤ笑いながらレイヴンが言う。
みんな他人事だからって面白がって、ひどいよ。
いや、他人事じゃないだろう。
「レイヴンだって、僕の恋人だと思われてるんだぞ!」
「あぁ、そうか」
僕に言われても驚くどころか、何かふと思いついたような表情になった。
「あんた嘘が下手だし、いっそ本当になってみるか?」
「絶対いやだーーーーーーーー!!!」
「そこまで嫌かよ」
レイヴンは僕の絶叫に苦笑いを浮かべる。
だってだってだって。レイヴンと僕が並んだら、絶対に僕の方が女役だと思われるにきまってるじゃないか。僕だってそんなに背は低い方じゃないけど、レイヴンとの身長差は5cm以上ある。あと普通に鍛えてるだけあってレイヴンの方が体格が良いし。
男としてはそんな目で見られるのはとてつもなくいたたまれない。
「そもそもお前らが別れてるのにべったりしてるのが原因だろう。そろそろ離れろ」
「無理だよ、同じ所に住んでるんだから」
「引っ越せ」
最初は同棲だったものの、ただの同居になってから結構たつ。
いつか結婚してとか色々考えていた頃に借りた部屋なので、二部屋ある上に結構広くて居間まである。今は寝室を別にしているから、特に問題も無く暮らしているんだけど。
「それはそれでお金もかかるし探さないといけないし……」
「じゃ、俺のところに来いよ」
「レイヴンは定住じゃなくて宿屋暮らしじゃないか。もっとお金がかかっちゃうよ」
そして懐が寂しくなるとレイヴンはこの居間に泊まりに来るのだ。
レイヴンに言われるまでも無く、住まいは別々にした方が良い、とは思っていた。
ただフェンクリップのための貯金を、なるべく崩したくないんだけどなー。
アイラも装備の買い替えのために貯金しているみたいだから、なるべく出費は抑えたくて引っ越した方が良いと思いながらそのままになっていた。
「あ、それじゃあたしが出て行ってレイヴンがここに来るってどう?」
名案を思いついたというようにアイラが言った。
「それじゃアイラはどうするんだよ」
「あたしは友達の所にでも泊めてもらうし、その間に安い下宿でも探すよ」
確かに一番の妥協案かもしれない。
「あのデニスって奴と暮らしたらどうだ?」
「まだ早いーーーーーーーーー!!!」
「そーね、早いわねー」
のんきにアイラが僕の意見に賛成した。
「それじゃあたし、泊めてもらえるかどうか聞いてくるね」
もうその案で決定らしい。別の意見は思いつかないから構わないといえば構わないけど。て言うか、最初はそういう話をしてたんだっけ?
「レイヴン、あたしの部屋つかって良いよ」
「いや、リシャールの部屋なら遠慮なく使わせてもらうが、アイラの部屋はまずいだろ」
「それじゃレイヴンは僕の部屋を使って、僕がアイラの…」
「だからお前ら、それがおかしいって言うんだ」
レイヴンは額を押さえながらため息をついた。
「アイラが出て行くなら、しばらく居間で世話になるよ」
「………そろそろレイヴン用のベットとか買った方が良いんじゃないかしら?」
「別に、アイラが出て行ったからってレイヴンが無理に家に来る事も…」
「あんた一人で置いておいたらその方が心配だろう」
「一人で置いていったら心配じゃない」
ほぼ同時に二人から同じような事を言われてしまった……。
そんなに僕は信用が無いんだろうか。
軽く落ち込んでいるとアイラがニコニコしながら僕の肩をぽんと叩いた。
「二人で仲良くしてね」
アイラ………。
僕にどうして欲しいんだい、君は。



部屋に一人でいる事は今までもあった。
アイラが買い物に出かけている時とか、アイラが一人で狩りに行っている時とか。
友達の所に泊まりに行くと言って、軽く荷物をまとめたアイラがそう言ったその日のうちに出て行って。一人で取り残されたような気分は部屋をいつも以上に広く感じさせた。
僕の中でアイラが占める部分が大きいのは自覚していたけど、これは思っていた以上みたいだ……。
「リシャール、いつまで丸まってるつもりだ?」
部屋に残っていたレイヴンが呆れたように僕に言った。
僕は部屋の隅の椅子に、いつも外で座るような格好で壁を向いて座り込んでいたのだ。
……良いじゃないか、今はそんな気分なんだから。
3人で晩ご飯を食べて、アイラを見送ってからずっとこうして座っていると、さすがに足が痛くなってきたかもしれない。
………寂しい。
「……………リシャール」
「………何?」
名前を呼ぶ後に、大きな溜息が聞こえてきた。
まぁ、きっと僕がレイヴンの立場でも溜息をついただろうな。
それがわかっていても、今はこうしていたい気分なんだ。
主に、そこまでアイラに精神的に頼っていた自分に気が付いて落ち込んでいる、と言う理由で……。
「別に無くても何とかなるが、せめて毛布を貸してくれないか?」
「あ、ごめん!」
しまった、そこまでは考えてなかった。
………これだから一人にしておくと心配だとか言われるんだろうか。
どうも考え込むとそれ以外の事に頭が回らなくなっていけないや。
慌てて椅子から降りると、少しふらついた。やっぱり痛くなった時点で足を組みかえるべきだったな…。
このままで僕は大丈夫だろうか?
なんだかアイラのいないこの先、ごはんを食べる事も忘れそうな気がする。
………なんだかそれはアイラの思う壺というか、予想通りの行動になりそうな気がするから気をつけないと。
自分の部屋のクローゼットから毛布を取って居間に戻ると、ぼんやりしていたのか何かに正面からぶつかった。
いくらぼーっとしてるからって、自分の家で正面衝突するとは思わなかった。ドアを出てすぐのこんな所に何があったかと思って見ると、レイヴンだった。
それならぶつかっても仕方が無い。普段は家に無いんだから。なんで置物みたいにこんな所に立ってるんだ。ぶつかったのは僕が悪いわけじゃないぞ、きっと。
レイヴンは、アサシンのあのぐるぐる巻きのよくわからない部分を取り外して、ずいぶん身軽な状態になっていた。
寝巻きも一緒に持ってきたほうが良かったかな、と思っていると。レイヴンは僕の両肩に手を置いて、しみじみとため息をついた。
失礼な。
「………これだから、あんたは」
黒い前髪に隠れて片方しか見えない目に、ありありと疲労が浮かんでいた。
「………まだアイラが好きだったのか?」
「そういうんじゃ無いけど…」
僕のアイラに対する気持ちとかは、レイヴンも知っていると思っていたけど。
あぁ、ここまで落ち込むとは思っていなかったのかもな。僕も思ってなかったし。
「いて当たり前だと思ってた人がいなくなって、ちょっと、どうしたら良いのかわからなくなってるんだ。……少しずつ、慣れるよ」
「だと良いが…」
僕の手から毛布を受け取りながら、信用していない声でレイヴンが言った。
床に視線を落としながら思う。きっと、慣れるなんてずっと先の話だ。
朝起きてもアイラのいない生活。
慣れるなんて、当分は無理だ。
ただ、近くにいてくれるだけで良い。それだけで良かった。
「リシャール」
顔を上げると、毛布を抱えたレイヴンと目が合った。
「寂しいなら添い寝してやろうか?」
「いらない」
僕の返事にくっくと笑う。
タイミングの悪い冗談だ。別に一人寝が寂しいわけじゃないけど、誰かがそばにいるって事を確かめたいような気分なんだから。
そんな人の悪い顔をしてなかったら、思わず頷いていたかもしれないじゃないか。
ニヤニヤ笑ったままレイヴンが僕に一歩近づいて、急に顔が近くなった。
柔らかい感触が、久しぶりすぎて。
それが何だったのか思い出すのに時間がかかった。
目の前のレイヴンの顔が、にっと笑う。
「既成事実、一個」
「〜〜〜〜〜〜〜お、……おっ、おやすみ!」
凄い勢いで回れ右して、ドアにぶつかりそうになりながら僕は自分の部屋に飛び込んだ。
叩きつけるように閉めたドアの向こうで、レイヴンが笑っているような気配がする。
ホモの既成事実なんていらない〜〜〜〜〜〜〜〜!!!
唇をこすっても、なんだか感触は忘れられそうになくて。しかも間近で見たレイヴンの顔も焼きついていて。
このまま眠ったら何か嫌な夢を見そうだ……。
なるべく気を紛らわせようと思って、いつもより大きい動作で寝巻きに着替えたけど無駄だった……。
ベットにもぐりこんで、できる限り丸くなって。
僕はひたすらアイラの顔を思い出そうとつとめた。
そのうち、デニスや、レイヴンの顔が混じって。
結局、僕に人の悪い笑顔を向けるレイヴンの顔ばかりが浮かんで、うなされながら何回か目が覚めた。
目が覚めるたびに、それでもすぐに眠りに落ちて。同じ夢ばかり繰り返し見る。
アイラ、本当に。
君がいなくなるって、こんなに辛いんだなぁ……。

2006.3.23

あとがきっぽいもの


何事も無く終わってしまいました第1話。
自分の中では一応、カップリングは決まってるんですが。
しかしどう転ぶかわからないのは行き当たりばったりに書いているせいですが・・・(そろそろプロットとか立てなさい
リシャール君が攻めに回るか受けに回るか、自分でも謎です(ノ∀`)

想定レベルはそう高くないです。
70代後半〜80代前半くらい。jobもカンストしていない人たちかもしれません。
見た目で決まっているのは、リシャールは騎士デフォ、レイヴンがキタロウ、アイラがWIZデフォ。くらいです。

それでは、次回はいつお届けできるかわかりませんが。
半年以内には何とかしたい所存でございます;

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